日々紹介のしくみと
メリット・デメリット。
その対策法まで。

日々紹介のしくみとメリット・デメリット

はじめに

「1日バイト」、「ド短期バイト」、「日払いバイト」は、求職者にとって、都合のいい日だけ働けるアルバイトとして人気の高い働き方です。

採用企業側も1日単位でアルバイト人数を調整したいという要望があります。

たとえば、日によって荷物の量が変動する物流業や倉庫業、スポット的に多くのアルバイトが必要となるイベント業、日によって日産量が変動する製造業など、1日ごとにアルバイトの必要人数が変動する業界はたくさんあります。

ワンストップフルサービスで、お客様の利便性を向上します

上記のニーズに満足するため、「日々紹介」というサービスがあります。

労働者派遣法が改正された2012年以前は、「日雇派遣」がそのニーズに応えていました。
しかし、現在では法改正により30日未満の雇用契約を結んだ派遣は原則禁止され、現実的に「日雇派遣」では多くのアルバイトを集められない状況となりました。

一方、日々紹介は、多くのアルバイトを集められ、かつ企業のニーズに応えられる手法ですが、紹介という形態のために、人数が多くなるほど採用企業様の雇用管理の手間が増える可能性があります。

そのデメリットを解決し、日雇派遣利用時と変わらない手間にするため、支援システムを開発した当社の事例も合わせてご紹介します。

1日単位のパート・アルバイト

当記事で、日々紹介の仕組みとメリットを理解していただき、日々紹介を活用する一助になれば幸いです。

2. 日々紹介とは

日々紹介とは、1日単位のパート・アルバイトの人材紹介です。
派遣と異なり、採用企業が直接雇用するため、採用企業がアルバイトの雇用主となります。

紹介会社は、紹介人数に対して紹介手数料を紹介先の企業からいただくビジネスです。

まずは、日々紹介を理解していただくために、人材紹介と人材派遣の違いについて説明します。

2.1 人材紹介のしくみ

人材紹介は、求人企業と求職者のマッチング(斡旋)を紹介会社が行います。
紹介先企業と求職者は直接雇用する関係になります。

そのため、給与は、紹介先の企業から直接支払われ、紹介先企業の指揮命令のもと、仕事に従事することになります。

人材紹介の仕組み

2.2 人材派遣のしくみ

人材派遣では、派遣先企業に、派遣会社が雇用する労働者を一定期間派遣します。
派遣会社が労働者を雇用する関係になります。

そのため、給与は、雇用主である派遣会社より労働者へ支払われます。派遣先企業の指揮命令のもと仕事に従事することになります。

人材派遣の仕組み
2.2.1 派遣禁止業務

人材派遣には、労働者派遣のできない業務(適用除外業務という)が、労働者派遣法およびその施行令によって決められています。
労働者派遣を行っている企業が下記の業務に関連した人材派遣を行うことはできませんので注意が必要です。

  1. (1)港湾運送業務
  2. (2)建設業務
  3. (3)警備業務
  4. (4)病院・診療所等における医療関連業務(派遣が可能な場合もあり)
  5. (5)弁護士・社会保険労務士等のいわゆる「士」業務
2.2.2 二重派遣の禁止

二重派遣とは、派遣元から労働者の派遣を受けた派遣先企業が、雇用関係もなしに、別の派遣先に派遣して、その派遣先の指揮命令下で労働に従事させることを指します。

雇用関係が不明瞭になるため、禁止されています。

3. 日々紹介と日雇派遣の違い

人材紹介と人材派遣の違いをご理解いただいたと思いますが、よく混同される「日々紹介」と「日雇派遣」の違いについても整理いたします。

3.1 日々紹介と日雇派遣の比較

前提として、現在は、2012年の労働者派遣法改正により30日以内の労働契約による派遣は原則禁止となっています。

  日々紹介 日雇派遣
契約
形態
紹介 派遣
雇用主 紹介先
企業
派遣元
企業
源泉徴収票の
発行
紹介先
企業
派遣元
企業

3.2 30日以内の労働契約による派遣の例外規定

法改正により30日以内の労働契約による派遣は、原則禁止となりましたが、例外的に以下の条件のいずれかに当てはまる人のみ日雇派遣が可能となりました。

  1. (1)60歳以上である
  2. (2)昼間学生(雇用保険の適用を受けない学生)
  3. (3)副業として従事(生業収入が500万円以上)
  4. (4)主たる生計者でない(世帯収入が500万円以上の場合)

※(2)から(4)については、公的書類などの提示が必要となる。

3.3 大量にアルバイトを必要とすると日々紹介が一択

上記のように、条件を満たせば日雇派遣は可能となりますが、現実的に大量の人数を集めようとすると、日雇派遣の例外規定の条件を満たす労働者はかなり少なくなります。

また、派遣先企業も派遣スタッフそれぞれに公的証明をそろえる必要があり、非常に管理が難しくなるおそれがあります。

つまり、現状、短期・単発のアルバイトを提供する人材サービスという点では、日々紹介が一択ということになると言えます。

4. 日々紹介のメリット、デメリット

日々紹介のメリット、デメリットについて整理します。

【メリット】
対象者に制限がなく、大量、安定してアルバイトを採用できる。
派遣と比べて、紹介先企業の消費税軽減効果が見込め、キャッシュ面で有利になる。(※)
※人材派遣料金には、派遣スタッフの給与、派遣会社の利益を含めた額に消費税が発生しますが、人材紹介の場合は、紹介会社への手数料に消費税が発生するため、消費税の軽減効果が見込め、キャッシュ面でメリットがあります。
【デメリット】
紹介先企業が雇用するため、採用したアルバイトの給与計算と振込手続きが発生します。
労働条件通知書や雇用契約書の発行、労働者名簿などの法定帳票等の管理が必要になります。

上記デメリットを解決する形で、シスプロ ワーカーズプロは、給与計算の代行、給与振込手続きの代行、法定帳票管理のシステムサポートを提供しています。

5. シスプロ ワーカーズプロの日々紹介サービス

1日単位のアルバイト紹介である日々紹介をお客様に負担なくご利用いただけるように開発した弊社の「日々紹介サービス」についてご説明いたします。

シスプロ ワーカーズプロの日々紹介サービス

5.1 単発・短期希望者が多く登録されているデータベースを保有

単発・短期で働きたいアルバイト希望者を多くデータベースに登録しています。
そのため、普通に求人広告を出すより効率的にマッチングを行うことができます。

5.2 給与計算、給与振込手続きも代行

紹介先企業様とアルバイトスタッフに弊社の勤怠システムを利用していただくことにより、アルバイトスタッフの給与計算も1日単位で行えるようにシステム化しました。そのため、紹介先企業様には給与計算の負担は生じません。

また、アルバイトスタッフ様への振込手続きも全銀データをご用意しますので、軽い負担で利用することができます。
振込手続きに手間が発生していましたら、弊社が代行することも可能です。

日々紹介サービス ワーカーズプロサイト
https://www.workers-syspro.com/clients/service/jit/daily.html
日々紹介サービス

5.3 法定帳票の管理など必要なデータもシステムサポート

働いたアルバイトスタッフの履歴や給与情報、賃金台帳、労働条件通知書、出勤簿、労働者名簿などお客様が管理する必要がある帳票類、必要なデータもすべてシステムで見える化し、お客様の管理をシステムでサポートします。

シスプロワーカーズプロのスマートW-DOS
https://wdos-syspro.net/
シスプロワーカーズプロのスマートW-DOS

5.4 給与前払いサービス「エスプリ」で、アルバイトスタッフを惹きつける

単発・短期で働くアルバイトスタッフにとって、給与支払いまでの期間が短いことは、労働条件として非常に魅力です。

しかし、小規模な現場でない限り現金を現場で支給することは企業側として非常に煩雑な作業となるでしょう。

給与前払いサービスは、給与支払い日より前に、働いた分の中からスタッフの申請に応じて給与を前もって振込むサービスです。
これにより、月払いという条件を変えないままに、実質的に給与支払い期間を短縮することができ、労働条件を魅力的にすることができます。

給与前払いサービス「エスプリ」
https://www.workers-syspro.com/spre/index.html
給与前払いサービス「エスプリ」

6. まとめ

日々紹介について、人材派遣と人材紹介の違いや労働者派遣法改正内容を踏まえて、説明してまいりました。

また、日々紹介のメリット、デメリットについても整理し、デメリットを解決するため開発した、当社の日々紹介サービスについて紹介いたしました。

この記事により日々紹介へのご理解が進み、上手に活用していただけると幸いです。

参考記事

厚生労働省
https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/koyou/haken-shoukai/kaisei/01.html
https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/koyou/haken-shoukai/kaisei/05.htmll
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